「自分の勉強会遍歴」について
新年あけましておめでとうございます。
年末の振り返りとかほとんどやったことがなく、あと思うところがあって、一気にここ数年分の振り返りをしたいと思ったのでちょっと長くなりますが「自分の勉強会遍歴」について書いてみます。
※記憶が曖昧なため、若干時間が前後したり、事実とは異なった箇所があるかもしれませんが、その場合はあしからずご了承ください。
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初めて参加した勉強会は「Seasar Conference 2006 Spring」でした。
そのときの自分の上司にSeasar関連の知り合いがたくさんいて、その上司が当時の会社の今までの開発言語をPHPからJavaに変えたのがきっかけでJavaを仕事で使い始めました。
そんな時、その上司に教えてもらったのがSeasar Conferenceでした。
当時は仕事を始めて2年経ち、それなりに仕事もできるようになってきた(と自分では勝手に)思っていました。
Seasar Conferenceではセッションの内容は多分半分くらいしか分からなかったですが、スピーカーとして話している人は本当に雲の上の存在のように思えましたし、その中で自分と大して歳が変わらないような人がいたのがとても印象的でした。
「こんな世界があるんだ。」
そう思ったのが初めて参加した勉強会の純粋な感想です。
懇親会も参加しましたが、ろくに話せなかったです。
ただ、たまたま近くにいたkoichikさんが話しかけてくれて、初対面の僕にずっと蛯原友里さんについて熱弁をしてくれたのを鮮明に覚えています。
Seasar Conferenceを知ってから関西の勉強会に行ってみたいと思いながらも、当時関西にはJavaの勉強会がほとんどなかったので、PHPの勉強会とFlexの勉強会に参加していました。
新卒で入った会社は、入社する時「5年働いたら一度仕事やめて何かやりたいことを勉強する」と心に決めていました。
そして、そう決めた5年が近づいたときに「自分が本当に心から何を勉強したいか」を考えました。
その時心から勉強したいなと思ったのは「コンピュータ」と「英語」でした。
単純な自分は「それなら留学してコンピュータを勉強しよう」と思って会社を辞めました。
会社を辞めた後、英語の勉強をしましたが、それは本当に苦痛でした。
日本にいたころは朝から晩までずっと英単語書いてましたし、熟語とか全然覚えられなくて、毎日泣きそうになっていました。
それでも、あまりにも英語ができなくて、2ヶ月間フィリピンに語学留学に行きました。マンツーマンの授業を最低一日10時間、その後夜の特別授業で2時間、宿題と自習で2時間、一日14時間は英語を勉強していたと思います。
で、結論からいうと英語学習は、日常会話程度なら普通に話せるようになたものの、半年ちょっとの勉強では留学してコンピュータを勉強するという目標は到底達成できませんでした。
仕事を辞めてまでやっただけに、自分の人生の計画性の甘さを思い知りました。
ただ、留学という目標は挫折したものの、フィリピンの語学留学で自分が本当にやりたいと思えることを見つけられたのが、今の自分にとってすごく良かったと思っています。
そして日本に帰ってきた後はフリーランスのWebエンジニアとして勉強会で会った人に仕事をもらっていました。そしてその頃「関西Javaエンジニアの会」が発足したのを知ります。
関西Javaエンジニアの会(関ジャバ) '09 11月度
http://kokucheese.com/event/index/600/
初めての関西のJava勉強会だったので喜んで参加しました。
jyukutyoさんのTestNGの話と、内容は覚えていませんが、cero-tさんのしゃべりが上手かったのを覚えています。kiy0takaさんは何を話したのか覚えていません(キリッ
その勉強会の後、しばらくしてkiy0takaさんからTwitterでDMがきて「次何か話してくれません?」と言われて引き受けたのが、自分の初めての発表でした。
関西Javaエンジニアの会(関ジャバ) '10 1月度
http://kokucheese.com/event/index/1199/
つなぐ、つながる、つないでなんぼ!Webフレームワーク「T2」の紹介
http://www.slideshare.net/tanago3/t2-127
初めての発表は資料もしゃべりもひどいものでした。
ただその後も何となくスピーカー不足のため立て続けに発表しました。
関西Javaエンジニアの会(関ジャバ) '10 4月度
http://kokucheese.com/event/index/1794/
Slim3 + GWT in Action
http://www.slideshare.net/tanago3/slim3-gwt-in-action
資料の内容は初めての時よりも少しマシになりました。
話し方は多分相変わらずひどかったと思いますが、資料がマシになった分、もう少しだけマトモになったかなと思います。
ただこのときは資料を作るのに必死で「どうしたら分かり易く説明できるか」といったところまで考えられませんでした。
初めての発表をした後は、よく依頼されたので立て続けに発表しました。
なぜか香川に行って発表した翌日うどん巡りツアーも行ったりしました。
オープンセミナー2010@香川
http://www.stlug.org/pukiwiki/index.php?%A5%AA%A1%BC%A5%D7%A5%F3%A5%BB%A5%DF%A5%CA%A1%BC2010%40%B9%E1%C0%EE
GWT♥HTML5
http://www.slideshare.net/tanago3/gwthtml5
そして、その年の11月に自分が初めて勉強会の運営側としてやった勉強会が、Seasarの「Java Cloud Meeting 2010 in Kansai」です。
Java Cloud Meeting 2010 in Kansai
http://event.seasarfoundation.org/jcmk2010/
このイベントを開催する経緯になったのは、僕がSeasarファウンデーションの代表理事である橋本さんに東京で開催されていたJava Cloud Meetingを関西でもやりたいとTwitterで話しかけたのがきっかけだったと思います。
このイベントは「クラウド」「PaaS」「KVS」というキーワードが流行り出した頃のイベントで当時関西にいて、常々「なんで行ってみたい勉強会があるけど東京ばっかり何だろう。」ってずっと思っていたのが動機です。
偉そうですが「関西をITで地域を活性化したい」と思っていました。
そう思って始めた初めての勉強会開催は正直大変でした。
「金がない」「コネがない」のにどうやって100人規模の会場を確保するのか、またひがさんをはじめ「東京から来る発表者の交通費はどうするのか」。課題だらけでした。
とにかく資金がなかったので前の会社の上司や勉強会で知り合った人たちに協賛金や会場の無償提供をお願いしてまわりました。
それが全部断られた後は、京大の超交流会というイベントでLTして会場提供者を募集したり、元Google日本法人名誉会長村上憲郎さんに協賛金のお願いメールを投げたりもしましたが、Googleの中の人から不審がられSeasarファウンデーションの皆さんに迷惑かけたりしました。
今思うと当時は周りが全然見えないくらい本当に必死でした。
その後、大阪情報コンピュータ専門学校様から会場を無償で提供いただいて、なんとか日程も決めて、2010年4月から動いていたJava Cloud Meetingをやっと同年の11月に開催することができました。Seasarの人たちは橋本さん、米林さんをはじめ、会ったこともない自分のことを信頼してくれ、全面的に協力してくれて結果なんとか無事に終了することができました。本当にありがとうございました。
終わったときは嬉しいというよりも「やっと終わった・・」というのが正直な感想でした。
Java Cloud Meetingの後、自分もあんな人たちに負けないぐらいの技術力をつけるにはどうしたら良いだろうかと考えた結果、「オープンソースのソースコードを読もう」と決めました。とにかく手当たり次第読んでやろうと。
勉強会の開催は初めての発表の時と同じく「一度やってしまえば、2回目以降は楽になる」ので、とりあえず立て続けに勉強会を開催しました。
T2Frameworkソースリーディング第0回
http://atnd.org/events/9560
これはただの飲み会でした。
backpaper0さんと勉強会をどう進めていこうという話をメインにしようと思っていたのですが、実際はkiy0takaさんの黒歴史とゲームの話しかしていません。
ただ kiy0takaさんからクロノスさんの会場を借りる約束をしたので、あとは日程を決めるだけになりました。
T2Frameworkソースコードリーディング 第1回
http://atnd.org/events/9604
最初のソースコードリーディングは自分がオープンソースを勉強するにあたって、色々とお世話になったT2Frameworkをやりました。この頃から自分の発表はグダグダだと皆に認識されていきます。
Javaソースコードリーディング 第2回
http://atnd.org/events/10788
Javaソースコードリーディング 第3回
http://atnd.org/events/12420
Javaソースコードリーディング 第4回
http://atnd.org/events/14143
T2Frameworkを読んだので次にJUnit、JSONIC、Twitter4Jを読むことにしました。ただもうT2ソースコードリーディングではなくなったので、イベント名を「Javaソースコードリーディング」にしました。また、次何を読むかはイベント当日に多数決で決めました。
第4回のTwitter4Jリーディングには 作者であるyusukeさんもわざわざ来ていただきました。yusukeさんの人気もあり第0回の出席者が3人だったイベントが20人近くにまでなり、それなりに色んな人にもこのイベントのことが認知されるようになりました。
ただそれは自分のやりたかったこととは違いました。
第0回のイベント詳細から書いているように『定期的』に『ひっそり』とやりたかったのです。
当日の多数決で次に読むソースコードを決める方式にすると、おのずと「それなりに有名」で「今の自分にも読めそうな」ソースコードが選ばれます。
ただ、それだと自分の中の「なりたい自分」の技術力には全然追いつけません。
もっと技術力をつけるにはもっとハードルを上げるべきだと思いました。
なので、またやりたいと思えるようになるまで一旦ソースコードリーディングの開催はやらないと決めました。
その後、色々やりたいことも決まらないまま色々と思ったことをやっていました。
新しいWebサービスを考える会
http://atnd.org/events/12510
Unite:D cafe
http://atnd.org/events/14740
デザイナーとプログラマが集まって何か面白いアプリ作ろうよというイベント。
ワールドカフェ形式のアイデア出しは色んな発見があって面白かったです。
ただアプリを作るとそれなりの労力がいるので、そこはあまりうまくいきませんでしたが、面白い人たちに会えるのでまた無理のない形でやってみたいです。
RIA充が集まって爆発する日
http://atnd.org/events/13785
勢いで作りました。会場も自宅なので勉強会というより自分たちが遊びをATNDでイベント登録しただけですw
内容は各々が好きなようにプログラムを書いていただけでしたw
ただ irof さんのブログにもあるようにこれがhoge駆動の前身でした。
http://d.hatena.ne.jp/irof/20121228/p1
やきに駆動 秋のJava祭典スペシャル in 大阪〜こりん星
http://atnd.org/events/20138
このイベントは、タイトル名はアレですが自分の中で凄く満足感の高い勉強会のひとつ。「好きな技術の話を持ち寄って、それをネタに盛り上がろう。でメシ食って帰ろう」という勉強会でしたがとても楽しかったです。
この時作ったJVMの発表資料は今も自分のお気に入り。
Inside The Java Virtual Machine
http://www.slideshare.net/tanago3/inside-the-java-virtual-machine-10141075
鍋駆動 テスト冬の陣 〜テイスティング駆動モグモグさせろください〜
http://atnd.org/events/24580
謎の忘年会改め「忘年会駆動 年末発表しつくしセール 〜除夜のフエ聞きながら年越しラムネですね、分かります〜」
backpaper0さんのセンスが炸裂するイベント名は、daiksyさんが更に加速させ、伝説ともいわれるあの「鹿駆動勉強会」が開催されることになりました。
鹿駆動勉強会
http://atnd.org/events/24587
正直なところ、「奈良」で「有料」のIT勉強会で参加者が「100人越えた」のは前例が無いんじゃないかと思いますし、伝統ある能楽ホールで全く意味の分からないタイトルの勉強会をやったのも初めてなんじゃないかなと思います。
hoge駆動は最初から自分が開催したというわけではなく、自然発生的に各々が好きなことを好きなように発表するために開催しているだけですが、hoge
駆動勉強会は「TLを見てるだけで面白い感」が出てて「勉強にもなる」ので個人的には好きです。普段のhoge駆動は完全に内輪の集まりになってるので、参加するときは一度関Javaでジャブを打ってから知り合いを作ってから参加したほうがいいかもしれません。
東京に引越し来てからは勉強会の参加率は減りましたが、JavaOneなど大きなイベントには参加できましたし、あとシェアハウス #ぬる舗 に住むようになってからは、今まで出会えなかった色んな人と出会えたので満足しています。
最近は池袋バイナリ勉強会がお気に入りです。
http://w.livedoor.jp/ikebin/
初心者でも7shiさんが丁寧に教えてくれるので、興味があるけど怖くて参加出来ないと思っている人は一度来てみると意外と楽しいかもしれません。
自分の勉強会遍歴はこんなところです。
参加した勉強会はもう数え切れないので結構端折ってますし、PlayやFlexの勉強会でも何回か発表したりしてますが、それも端折ってます。
日々意識してないですが、年単位で振り返ってみると色々やっていて馬鹿ですがそれなりに前進はしているみたいです。
なので、これからも頑張り続けたいと思います。
にしても初めて勉強会に参加してから実際に発表するまで3年ぐらいかかってますね。
やっぱり「人前で話す」ハードルは高いですが、それを越えると面白いこと(実際にはより高いハードル)が待ってるので、躊躇っている人がいれば、機会があれば是非チャレンジして欲しいと思います。
というわけで、長くなりましたが今年もよろしくお願いします。